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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

うずまきPの「Last Night~」カバーがとても素敵です。ミクのも良いなと思ったんですが、寝る前に聞くにはちょっと高音ですので、兄さんVerはとても有難い。未聴の方はぜひ!

今日は、昨日のあとがき(なのか?あれ)に書いた通り、「ご近所~」マスター編です。

小説は続き~からどうぞ。

****************

《マスターのご近所付き合い》
 
 
「やっちゃん、仕事終わったのか?」
 
 梅雨の晴れ間の夕方。書類を出しに行ってそのまま直帰できたので、普段より帰りが早い俺が自転車を漕いでいると、後ろから声が掛けられる。
 
「あ、爺ちゃん。出掛けてたの?」
 
 近所(と言っても徒歩5分近くある。俺の家、住宅街から少し外れた所にあるんだ)の平屋の主がゆっくり歩いている姿に、俺は自転車を降りた。身体に当たっていた風が無くなると、夏を先駆ける熱を含んだ空気が纏いつく。
 
「今日は町内会の寄り合いでな。今帰りだ」
「俺も今帰り。それ、乗せるから貸してよ」
「おお、悪いな」
 
 まだ杖も使わず歩いている爺ちゃんだけど、何だか無駄にでかい荷物を持っているので、それを自転車の籠に乗せてやる。お、意外と重い。
 
「何、これ。重いけど」
「ばあさんに醤油と味噌を頼まれたんじゃ」
「んなもん、俺かカイトに言えば良いのに」
 
 俺が小さい頃から、爺ちゃんの家には家族ぐるみで世話になった。祖父母はみんな俺が物心付く前に亡くなったので、俺がイメージする爺ちゃん婆ちゃんというと、この夫婦だ。
爺ちゃん家は年寄りの二人暮らしなので、以前は父さんが・・・今は俺が、力仕事なんかをしに行くんだけど。この前カイトを手伝いに連れて行ったら、何か知らないが非常に気に入られた。
 
「やっちゃんは良いが、あんな細っこいのに頼んだら可哀想じゃろが」
「あー、まあ確かにカイトは細いけど」
「何もせんでいいから、また二人で遊びに来ればいい。カイちゃんは良い声で歌うしな」
 
 ボーカロイドを良く知らず、カイトの青い頭に驚いていた二人に歌を歌うロイドだと説明して歌わせた童謡が気に入ったらしい。今では爺ちゃん家の前を通ると一曲頼まれたりする。お陰でカイトの歌う童謡は、最近の子供は歌わない微妙に古いものも増えた。
 
「ああ、じゃ、今度は何か夏っぽいのが良いかな?これから暑くなるし」
「そうじゃな。お、ちょっと家に寄って行け。胡瓜が成り始めたから持ってくと良い」
「ほんと?ありがとう」
 
爺ちゃん家は裏の家庭菜園で野菜を作っているので、こうしてお裾分けを貰う事もしばしばだ。夏でも何となく涼しい平屋の引き戸を開けた爺ちゃんは、家の中に向かって大声で婆ちゃんを呼ぶ。
 
「ばあさん、やっちゃんが来てるから、胡瓜もいでくぞ」
「おや、やっちゃん?丁度いいや」
 
 中から、こちらもデカい声で婆ちゃんが言うと、何故かスーパーの袋を提げて出てきた。
 
「これ、カイちゃんの忘れ物」
「カイト?来たの?」
 
 俺ん家から街へ出るには必ずこの家の前を通るから、婆ちゃんと顔を合わせたんなら、寄っていってもおかしくはないが
 
「ついさっきまで家にいたんだよ。通りかかった時に何か用はないかって言うもんだから、蛍光灯換えてくれるように頼んで。ついでにお歌も歌ってもらってねぇ」
「なんじゃ、もう帰ってしまったのか」
「もうお夕飯の時間でしょうが。それで急いで帰って行ったから、忘れちゃったみたいなんだよ。もう家に着く頃だろうけど」
「あー、ごめん。手伝ってんだか何だか」
 
っつか、買い物行って買い物袋忘れるって・・・材料無かったら夕飯作れないじゃないか。結構抜けてるなぁ、あいつ。
取り敢えず冷蔵庫の一部を占拠していたのは間違いなさそうなので謝ると、婆ちゃんは笑いながら
 
「良いんだよ。やっちゃんに美味しいご飯作りたくて慌ててたんだろう、可愛いじゃないの。来たついでだからって高いところの掃除までしていってくれたし、お歌も上手に沢山歌ってくれたし。楽しかったし助かったよ、ありがとうって伝えておくれ」
「うん・・・分かった」
 
 何か、自分の事じゃないけど“家族”が褒められると、何となく照れる。俺が頷くと老夫婦は笑って、採れたての胡瓜を何本か分けてくれた。よし、家帰ったらしっかり褒めてやろう。褒めて伸ばす、これが千代家の教育法だ。
 
 荷物の増えた自転車の籠にちょっと笑いながら、俺はペダルを踏み込んで家路を急いだ。

***************


一応カイトは機械なんで、メモリを削除しない限り「忘れる」って事は無いんですが。
夕飯の事で焦ってて思い出し損ねたんですね、きっと。(それ、忘れたって言うんじゃ・・・)

カイト編
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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
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かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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