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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

この休みから一段と寒くなりましたね。昨日は路面が凍結してて、車で仕事行くの怖かったです。滑った車は怖いですよ、本当・・・。

今日はカイト視点の、初めてミクたちが来た日の話です。切り所が無くて、ちょっと長くなりました。

小説は続き~からどうぞ。

***************

《カイトと妹

「ねぇ、お兄ちゃん」
「なに?ミク」

 
さっき綺麗な声で歌ってくれたミクが、オレの方に寄ってくる。マスター達が二人でお話を始めたからかな?

 
初めて会った〈初音ミク〉は、オレよりちっちゃくて、長い睫毛の奥の大きな緑の目と、腰の辺りまである長い緑の髪が印象的な、とっても可愛い女の子だった。
 
でも今は、ただの〈初音ミク〉じゃなくて、“綿貫ミク”っていう、オレの“妹”。マスターが、兄妹登録をしてくれたから。初めての登録だったけど、認証が済んで顔を合わせたら、ただ可愛いだけじゃなくて、繋がってる感じがした。これが兄弟機能の効果なのかな?

「お兄ちゃんのマスター、音声入力しかしないって本当?」
「うん、そうだよ。なんで?」

 
マスターは歌がとっても上手だけど、音楽関係の事は全然ダメらしい。勿論DTMなんてさっぱりだし、楽譜も読めないし音符も“ド”から追って音階が上がるのが分かるくらい。だから、いつも自分で歌ってオレに教えてくれている。

「いいなぁって思って」
「どうして?ミクのマスターさん、沢山歌わせてくれるんでしょ?それにオリジナル曲もあんなに作ってくれるし。DTMだって凄いんじゃない?オレの歌、たったあれだけであんなに良くなったし」

 
さっきミクが聞かせてくれた歌だって、とっても可愛くて素敵だった。初めて聞いた時から良いなって思って、マスターにオレも歌ってみたいってお願いしたくらいだし。
 
それに〈初音ミク〉はVOCALOIDでもアンドロイドになってからも一番売れているから、投稿される曲も沢山あってランキングに入るのは凄く大変だって、マスターが言っていた。

「そうなの!それにマスター、私に凄く優しいよ。・・・でも」
「でも?」

 
オレが訊き返すとミクは、『マスター達には内緒にしてね』と小さな声で前置きしてから

「マスター、DTMが専門だから。曲を作ったり、歌を入れてくれる時、“私”って殆どする事ないの。ずっとパソコンとにらめっこなんだ。・・・私に歌わせてくれるためだって分かってるけど、ちょっと寂しい」

 
“寂しい”って、マスターが居ない時に感じる、あれと同じかな?
 オレよりたくさん感情の名前を知っているミクは、少し・・・ほんのちょっとだけ“悲しい”時と同じような顔をしたけれど

「でも、お兄ちゃんのマスターも凄い。マスターも言ってたけど、お兄ちゃんが音声入力だけであんなに歌えるのって、なかなか無い事なんだよ?」
「そうなの?」

 
本当はさっきの、まだちゃんと歌えない歌だったから恥ずかしかったんだけど。でもミクは頷いて

DTM出来ないから音声入力する人って普通、歌わせる事にはあんまり興味ないから。入力っていってもCD聞かせる位なんだって。・・・そういう調教をされた子の歌ってね、メロディーや歌詞はちゃんと合ってるのに、何だか空っぽで、冷たい感じがするんだよ。心も身体も持ってない筈のVOCALOIDの方が、ずっと素敵な歌なの」

 
確かに音声入力なら、聞いた歌をなぞって歌う事は出来る。でもそれじゃ、歌詞がどんな意味を持っているのか、それがどんな気持ちなのか、オレ達ボーカロイドには分からないものが多すぎるんだけど。

「・・・そうなんだ」

 
マスターは、本当はオレ・・・ボーカロイドなんて買うつもりじゃなかったって、起動した時に教えてくれた。だからDTMの知識なんて全く無い。でも、ボーカロイドの事全然知らなかったのに、一緒に歌ってくれた。分からない歌詞も、直すところも、一つ一つ教えてくれた。

「だからお兄ちゃんの歌、本当に凄いの。お兄ちゃんがあんなに綺麗に歌えるの、お兄ちゃんのマスターが一生懸命教えてくれるからだよね」

 
知らなかった・・・オレ、凄く“幸せ”なボーカロイドなんだ。今まで自分以外のボーカロイドの事なんてあまり考えなかったけど、こうやって教えられると、オレがどれだけマスターに大事にされてるか分かる。

「・・オレ、マスターに買ってもらえて、本当に良かった」
「そうだね。でも、私のマスターだって素敵よ。あのね・・・私が起動した時、ずっとミクの事を待ってたんだよって、言ってくれたの。私、マスターが大好き!」

 
ミクがオレの耳に手を当てて、そっと教えてくれた。とっても嬉しそうに。

「良かったね、ミク」
「うん!ねぇ、お兄ちゃんは?お兄ちゃんのマスターの事、好き?」

 
初めて訊かれた質問に、オレはなんて答えるかちょっと迷った。好きだって思うものはたくさん有るけど、マスターへの“好き”は、そういうのとちょっと違う気がする。でも、どんな形だったとしても結局は同じ言葉になるんだ。

「・・・うん、好き」

 
もしオレが言ったら、どんな顔をするんだろう。いつか言ってみたいな。

 
 
マスターが、大好きですって。

****************

次回から第3話・・・いえ、2.5話です。
あまりにも進展がないので管理人の方が焦れました(笑)
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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
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かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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