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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

昨日は数年ぶりにグッコミに行ってきました。いつの間に1ホールだけになっちゃったの!? パンフも自由購入だし、なんか月日の流れを感じましたよ・・・。

話は変わりますが さつき が仏壇にあげたシュークリームを1つ(ほぼ)まるごと盗み食いしました!珍しく(笑)我が家としては高級品だったのに!!
以前から仏壇にイタズラするので、今回はお菓子の空き容器でカバーまでしておいたんですけど・・・これからはタッパーにでも入れておかないといけませんね。
しかし、小振りとはいえあんなの食べてしまって大丈夫なのかしら?今のところ至って元気ですけど。

さて、今日からイチゼロのゼロ視点話です。内容はイチの時とあまり変わりませんが、追加があるのでイチの時よりちょっと長くなりそうです。

小説は続きからどうぞ。


***************

《対の貴方・1 》


 私はゼロ。現在制作中である最新型ボーカロイド〈カイト〉、そのプロトタイプと完全同一型の開発用実験機として、検査や実験のために稼働しております。
 私より先に起動したプロトタイプのイチは当初、“自分と全く同じ機体”をあまり好ましく思っていない・・・いえ、正直に申しますと大変嫌っておりました。

 何故、とお尋ねになりますか?大して考えずとも理由は明確でしょう。
 もし貴方の前に自分と全く同じ姿形の者が突然現れ、しかもその相手が、自分が苦労して経験し得た知識や技術を最初から身につけていたとしたら、貴方はその相手をどう思われます?

**************************

「何故、このように表情が乏しいのでしょう・・・」

 震える足を叱咤しながら逃げるように実験室を後にし、戻ってきた自室で鏡を見ながら溜息を吐く。

 実験機とはいえ、私も歌う為に作られたボーカロイドの端くれ。歌は存在意義と同等であり、歌っていれば楽しさや気持ち良さ、そして言葉に表せぬ喜びと充足感を感じます。先程まで行っていた歌唱検査も、そう長くはありませんでしたがとても快い一時でした。ですが・・・いつも明るく表情豊かなイチと同一機体であるのが信じられないほど、私のこの顔は動きません。
 先週、私のあまりの無表情ぶりに感情回路に不具合があるのではないかと心配した所員の方が精密な検査もして下さいましたが、回路自体は正常に作動しているとの事でした。

「これでは確かに、イチも不快になるでしょうね」

 きっと気を遣って下さっていたのでしょう。起動してしばらくの間、イチは顔を合わせれば何くれとなく話しかけてくれました。
 しかし、このように愛想も無く気の利かない私は、いつもつまらない受け答えしか出来ずイチの気分を害してしまっていたようです。最近は目が合ってもすぐに逸らされてしまいますし、そうなれば元々大した話の種も持たぬ私からは余計に声を掛けづらく、更に疎遠になるという悪循環。

 そして何より・・・

『だってゼロ、笑ったり怒ったり、そういうの全然ない。何考えてるのか分かんない。あんなのがボクと同じ・・・アレがボクのツイなんてイヤだ』

 多分、私に聞かせる気はなかったのでしょう。いくら嫌う相手であっても、わざと本人の前でそのような事を口にする子ではありません。単にタイミングが悪かったのです。ですが紛れもない事実としてこの耳に届いたイチの言葉は、他に取りようもないほど明確な拒絶でした。

「何故、今頃このような・・・」

 あの言葉を聞いた時は、いつもと同じ無表情だった筈ですのに。
 今、頬を濡らしながら落ちていく水滴を見て呟く鏡の中の顔は、自嘲するように口元だけを僅かに歪めて情けなくこちらを見つめております。

 あの子と同じ顔の、けれどとても見られたものではない醜い表情をこれ以上視界に入れていたくなくて、私は鏡を倒すとベッドに突っ伏しました。

*************************

「調子はどうだ?ゼロ」

 イチと言い争い(というほど私は口を開けませんでしたが)をした翌日。
 朝から少々大がかりな検査があり、先程ようやく強制スリープが解かれたところで博士はそうお尋ねになりました。

「調子、でございますか?今のところ特別なエラーなどは出ておりません。何か検査結果に問題ありましたでしょうか?」
「いや、結果は問題ないんだが・・・そろそろお前とイチでの合同実験の話も出始めていてな」

 少し困ったような顔をなさるのは、私共の昨日のやり取りを間近でご覧になっていたからでしょう。お気遣い下さる博士に、このような事を申すのは心苦しいのですが・・・

「残念ながら、博士のご期待には添えそうにありません」

 イチは、私が後からイチと同じ機体として作成されたと思っているようですが、そうではありません。私とイチの機体は“同時作成”されたのです。

 ボーカロイド初の男性型、しかも別種アンドロイドの機体を転用するという前例の無い〈カイト〉のプロトタイプを作成するにあたり、修繕不可能な損傷など最悪の事態を想定して、特別に片方を予備とした2機の機体が用意されました。
 全く同一なそれの内1機を使用して起動したイチは非常に順調な経過を辿ったため、予備機は使用される事無くそのまま研究開発室の片隅に眠っていたのですが・・・

「不要品だった私をせっかく起動して下さったのに、このままではイチとの実験も差し支えがあるでしょう。私のような役立たずの感情回路とメモリは削除して頂き、イチの相手として相応しい人格プログラムを入れ直して頂いた方が・・・」

『同じ機体なら比較実験もし易いだろうし、ボカロだって一人ぼっちより二人の方が良いに決まっている。・・・“ゼロ”の事を何にも残してやれないのは、本当に済まないんだが』

 順調に稼働しているイチがいながら、何故わざわざ私まで起動させたのかと問うた時、勿体ない事に頭まで下げてそう仰って下さった博士。
 イチが故障した時のスペア――本来有り得ない完全同一型の為、一つの制作設計に1つだけ与えられる個体識別番号もイチが取得しているので持っていない――書類上は存在しないという意味の“ゼロ”と名付けられた私は、博士がいなければ記録に残るどころか一度も起動する事なく、いずれ廃棄となる運命でしたのに。

「バカ、何を言っているんだ!お前はお前のままで良いんだよ、ゼロ。確かに今は、イチと上手くいっていないかもしれない。だけど・・・案外早く、上手くいくかもしれないと思っているぞ?」

 何かお考えがあるのでしょうか?博士は私に向かって、少々意地の悪い笑みを浮かべながらそう仰いました。

*****************


後発起動なのに『イチ』の前の『ゼロ』という名前なのは、数字の順番ではなくこういう意味なんです。“ある”けど“ない”って感じですね。(因みに、この話の段階でイチは知りません。後で知ってかなり複雑な気持ちになります)

続き

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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
ベタな展開と妄想が大好きです!
かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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