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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

最近、治療済みの歯が痛い気がします。今まで疲れやストレスのせいにしていましたが、どっちにしても一度は診てもらわないと、某動画のように中が大変な事になっていたら嫌だからなぁ(っつか、投稿者コメの時点で怖くて、あの動画見てないんですけどねw)
・・・本格的な虫歯治療で歯医者に行くのは10年以上ぶり(親知らずは数年前に抜いたけど)くらいな気がする。嫌だなぁ、歯医者怖いなぁ・・・gkbr


さて、そんな話はさておき千代家です。本当はリアルタイムっぽく5月前半に投稿したかったのですが、すっかり機会を逃してしまいましたorz GW明けくらいの、爽やかに晴れた休日のイメージでお読みください(笑)


小説は続き~からどうぞ。

***********

《カイトとマスターと薬指の約束》


「お帰りなさい、マスター」

 外から聞こえた車のエンジン音に、オレは畳んでいた洗濯物を置いて玄関に向かう。今日は土曜日でマスターはお休みなんだけど、ちょっと用があるからって一人で出かけてたんだ。

「ただいま。悪い、待たせたか?」
「いえ、大丈夫です。洗濯物畳んでました」

 そう答えたら、『良い子にしてました』っていうみたいにオレの頭を軽く叩いてから、大きなケーキの箱を差し出す。

「ケーキ買いに行ったんですか?言ってくれればオレ、買ってきたのに」
「ん?まぁそれはついでっつーか・・・ちなみにそれ、アイスだぞ」
「アイスッ!?溶けちゃう!」

 そう言われれば持ってる箱が妙に冷たい。最近とっても暖かくなってきたし、溶けちゃってないかな!?
 オレは慌ててその箱を台所に運ぶと、冷凍庫の空きスペースギリギリの大きさの箱をそっと中に仕舞った。手を洗って戻ってきたマスターがそんなオレを見て笑いながら

「ドライアイス入ってるから、そんな慌てなくても良いけど」
「だって溶けちゃったら嫌です!・・・でも、あんな大きい箱じゃ、たくさん入ってるんですか?アイス」
「いっぱいっつか・・・まぁ簡単に言えばケーキ型のアイスだよ。お前に丁度良いかと思って」
「オレに?」

 アイスのケーキは嬉しいけど、なんでだろう。最近なにか褒められるようなことしたかな?
 よっぽど分からない顔をしてたのか、苦笑したマスターはちょいちょいと手招きして、カレンダーを指す。

「今日は何日だ?」
「え?・・・あっ!」

 そうだ。今日は、一年前にオレが起動したのと同じ日・・・

「〈カイト〉公式のは2月みたいだけど、お前が家に来たのは去年の今日だからな。んで、これがプレゼントっつーか・・・」

 ごそごそとポケットを探ったマスターが差し出したのは紺色の、ベルベットっていうのかな?触り心地の良い布が張られた、手の平に収まるほどの小さな箱。

「あの・・・その・・開けて、いいですか?」
「・・・どうぞ」

 少し緊張したマスターの、聞き慣れない言葉遣いにつられてドキドキしながら小箱をそっと開くと、その中には銀色に輝く指輪が・・・二つ。

「・・・ますた、これ・・・」
「一つはお前の、もう一つは俺の・・・ここに嵌めてほしいんだけど。意味、分かる?」

 箱を持っていない左手を取られて、薬指の付け根に触れる唇。それって・・・オレが思ってるので、良いの?

「結婚した、人たちがする、ゆびわ・・・です、か?」
「そう。前に言ったろ?そのうち結婚指輪、買ってやるって」

 うん、言ってた。その時オレは結婚指輪の意味が分からなくて、後からネットで調べたんだ。でも、本当に貰えるなんて思いもしなかった。別にマスターを信じてなかった訳じゃなくて、だってオレはボーカロイドで、しかも男性型だから。
 結婚指輪の意味を知っていたマスターが、それをオレにって言ってくれたのが分かっただけで。あの時はそれだけで、本当に嬉しくて・・・

「・・・嫌、だったか?」

 黙ったままでいるからかマスターが背を屈めて、俯くオレの顔を覗き込んでくる。ああ、どうしよ、早く返事しなくちゃ・・・でも、胸の中が“嬉しい”でいっぱいになって、喉まで詰まっちゃったみたい。息苦しくなって声が出ない。

「・・・っ!!」

 必死で首を横に振って、声の代わりに返事をして。それでも全然足りなくて、箱を握ったままマスターに力いっぱい抱き着いた。嫌なわけないです、すごく嬉しいですっ!
 
 突然抱きついたのに驚いたのか少しだけよろけたマスターは、その後小さく息を吐きながらオレの身体に腕を回して

「花嫁が身につけると幸せになるもんが4つあって、その内の一つが、この色らしい。人目につかないところに着けるのが良いんだとさ」

 “まぁそもそも、男性型のお前に嫁さんってのも変な話だけど”と、髪や瞼にキスを落としながら歌うみたいに教えてくれる。そしてオレの手からそっと箱を抜き取ると指輪を一つ台座から外して、その内側に嵌め込まれた、深い青色の小さな宝石を見せてくれた。

「カイトが起動した日に俺、お前に家族になってくれって言っただろ。あれから色々あったし、ずいぶん遅くなったけど・・・これがその証だ。俺たちに紙っぺらの上での“結婚”は出来なくても、俺の人生の伴侶はカイトがいい。カイトじゃなきゃ、他に要らない。なぁ、ここに嵌めても良いか?」

 オレの耳元に唇を寄せて吹き込むように言いながら、さっき唇で触れた場所を長くて優しい指がそっと撫でる。

「・・ぃっ・・はいっ!」

 ボーカロイドの癖に絞り出すような掠れ声で、やっとそれだけ言って身体を離すと、恭しく左手を取られて薬指に嵌められる指輪。オレの指にぴたりと馴染む銀色の輝きが、止まらない涙で滲んだ。

「ま・・・ますたーの、分。オレ、嵌めて、いいで・・すか?」
「ん。頼む」

 オレのより大きい指輪を、差し出されたマスターの左手の薬指にそっと通した。同じ色、同じ石のついた、お揃いの・・・

「誕生日おめでとう、カイト。これからもお前が好きだよ・・・ずっと、愛してる」

 優しく笑うマスターが、嵌めたばかりの指輪をした左手で俺の頬を撫でながら囁く。
 嬉しくて、涙が出るほど幸せで、感情回路が暴走しそう。やっと出せた筈の声が、また幸せな気持ちでいっぱいになって詰まっちゃう。

 それを振り払うように腕を伸ばして縋りつくと、溢れ返りそうな感情を全部伝えたくて自分からキスをした。そして、それでもどうしても音にしたい言葉を、震える唇で綴る。

「あり・・がと・・・ありがと、ござ・・ますっ!オレも、ますたぁが・・ずっと・・・ずっと大好きっ!愛して、ますっ!!」

 誰がなんて言っても、これだけは譲らない。


 オレは今絶対に、世界で一番幸せなボーカロイドだ。

************


なんか、すごく・・・最終回っぽい話ですが、特にそういう訳ではありませんww
ちなみに、以前の指輪の話というのはこちらです→マスターとカイトと薬指の約束

この話の原型は随分前(それこそ初期の頃)に出来ていたんですが、それから長い時間が経ちました。万年新婚夫婦な千代家では目新しい話がないので(笑)出番は減りましたが、またひょっこり登場する事もありますので、今後ともよろしくお願いいたしますね!(あれ?なんか結局最終回風に・・・違いますよ!?)

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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
ベタな展開と妄想が大好きです!
かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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