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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。(↓)の通り、新章(これって章っていうんですかね?よく分からない・・・)スタートです。
今回から記事にタイトル入れました。
自分で分かり辛かったんで・・・。


小説は続き~からどうぞ。

***************

《マスターのお悩み・1 》


 
カイトと一緒に暮らすようになって、1ヶ月が過ぎた。

 3年振りに自分以外の存在と一緒に過ごす俺と、何もかもが初めてのカイト。最初の内は互いの距離を探り合うような感じもあったが、最近はそんなぎこちなさも無くなり、かといって喧嘩をしたりする事も無く、至って平和で穏やかな日々を過ごしていた。・・・表面上は。


                       


「ますたぁ、時間ですよ」

 
相変わらず同じベッドで、隣に寝ていたカイトが眠そうに目を擦りながら俺の肩を揺する。着ているのは身体に合わないだぶだぶのTシャツ。買ってやるって言ってるのに、何故か寝間着は頑なに俺の服に拘るんだよな。
 明らかに大きいサイズのせいで首回りが広く開き、腕をベッドに着いて俺の方を覗き込むと、そこから薄べったい腹まで丸見えだ。

「ん・・・はよ、カイト」
「はい、おはよーございます」

 
寝起きのはっきりしない声でそう言うと、カイトも眠たげながらニッコリ笑って返事をする。

 
俺が仕事に行くようになってから、カイトは俺が起きる時間に目覚めるよう自分にタイマーをセットしているらしい。最初の頃の寝坊ぶりが嘘のように毎朝きちんと起き、今や俺が起こされる方になっている。そして、俺が身支度をしている間にテキパキと朝食の準備をしてくれるのだ。
 最初
の内は一緒にやっていたんだが

『朝はマスター、忙しいでしょう?オレずっと家にいますし、朝ご飯も作らせて下さい』

 
と言われて以降はその言葉に甘えている。仕事から帰る時間を教えて欲しいと言うので帰る前に電話をかけるようにしたら、夕飯も俺が家に着く頃に合わせて作ってくれるようになったので、俺が台所に立つなんて今じゃ休みの日くらいだろうか。

「じゃ、行ってくる」
「はい、いってらっしゃい」

 
愛用の自転車に跨り、玄関先まで見送りに出てくれるカイトの頭を撫でると、嬉しそうに目を細める。サラサラした青い髪から手を離すのも名残惜しいが、朝は常にギリギリの時間で動いている俺にいつまでもこんな事をしている余裕は無く、仕上げのようにカイトの前髪を掻き上げると、職場に向かってペダルを踏み込んだ。



「おはようございまーす」

 
時刻は7時55分。自転車を駐輪場に停めて3階建ての校舎に入る。自転車で片道30分を掛けて通う職場は市内の小学校。職員室には教頭と教務主任の姿しかないが、これはいつもの事だ。

「おはよう、千代先生。今日は朝から出張だっけ?」

 
先生、なんて言われるが俺は教員ではなく事務員。学校では子供に“教える”立場にある“大人”は職種に関係なく基本的に皆“先生”と呼ばれる。

「そうなんですよ。丸一日なんで、直帰になるかも知れないんですけど」
大変だねー」
「戻らなくてもいいよ、退勤時間過ぎてれば。でも最近帰り早いね」
「そうですか?」

 
俺が訊き返すと二人はうんうんと頷いて

「最近は6時頃には帰ってる事が多いんじゃない?何かカエルコールとかしてるし」
「カエルコールは古過ぎですよ、教頭先生。知ってる?千代先生。いつも帰る前に電話する事」
「そんなに古かった?ああ、そう言えば一緒に残ってくれる人が減ったって、外山先生も言ってたよ」

 
外山先生というのは俺より幾つか年上の男性教員。基本的に学校では管理職と、家庭を持たない若い職員が残業する事が多い。俺も、家に帰ってもする事も無かったので割と遅くまで残る事が多かったが、最近では極力早く帰るようにしている。そして、帰る前に電話もしている。何故かって、そりゃ・・・

「もしかして彼女でも出来た?」
「へっ!?あ、いや、全然いませんよ、そんなの」

 
満面の笑みを浮かべて俺の帰りを出迎える青い姿を思い浮かべていたところに変な質問をされて、うっかり声が裏返った。いかん、なんかこのままだと余計な事を口走りそうだ。
 
俺は慌てて机周りと仕事用のカレンダーをチェックし、急ぎの仕事がない事を確認すると

「じゃ、じゃあそろそろ電車の時間もあるんで、行ってきます!」
「はい、ご苦労様。気をつけて」

 
何か誤解している風な笑いの含まれた声に送られて、来たばかりの学校を後にした。

***************


はい、いよいよマス×カイへの道を・・・進んでる?
文章が長くなるのはいつもの事なんで、のんびりお付き合い下さい・・・。

続き
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