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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

今日からは長編です。実は以前・・・ええ、かなり以前に(昨年9月とか、おまっ・・)リク頂いたネタがようやく使えそうなので、そのネタです。

もうリクした事もお忘れかもしれませんが(笑)、キリ番無理やりプレゼント(笑)9000番を受けて下さった梓 様。ようやくリクが叶えられ・・・てるのかなぁ?(オイ!)
全10話くらいの予定です。長くてすみません。あと、今回はかなりほのぼのしていないので、ご注意ください!


それでは、小説は続き~からどうぞ。


*********************


《カイトとマスターと冬の嵐・1 》


「遅いなぁ・・・」

 壁掛け時計を眺めて呟いても、玄関からマスターの声は聞こえてこない。もうずいぶん前に電話があったから、いつもならとっくに帰ってきてるんだけど・・・

「どうしよう・・・迎えに行っても、いいかな?」

 いつもはこんなことしないんだけど、今日は電話があってから時間が経ちすぎてる。もし帰る途中で何か遅くなるようなことがあったなら、それを電話で伝えてくれるはずなのに、その連絡も無いし。
 心配なのと、やっぱり早くマスターに逢いたいのとで待ちきれなくて、金太郎さんたちに留守番をお願いすると、コートを羽織って家を出た。

 きっと途中で逢えると思ったのに、街灯だけの暗くて寒い道をいくら歩いてもマスターの姿は見えなくて・・・強くなっていく不安に追いかけられるみたいに小走りになるのも気がつかないまま、とうとう駅が見えてくる。
 電車が行っちゃった後の人気のない駅前の広場に、ポツリと見える長身は、間違いなくマスター。良かった、ちゃんといた・・・

「・・・・マスター?」

 呟いた声が、寒さで白い雲みたいになった。
 マスターの向かいで、真っ直ぐの髪を肩で切りそろえた少し小柄な、でもとてもキレイな女の人が駅の明かりに照らされている。マスターはよその人用の笑顔じゃなくて、もっと柔らかい表情で笑いながら、その人と楽しそうに話していた。

「だれ・・・?」

 お友達、というには距離が近すぎるような気がする二人はそう、きっと人が見たら恋人同士と思うに決まってる。
 
「・・・でも、マスターはオレを恋人だって、言ってくれるもん。だから、だいじょうぶ・・・」

 何が大丈夫なのかも、何がダメなのかも分からないまま、ドクドクと煩い人工心臓の音を抑えるように自分に言い聞かせていると、二人が動いた。

「・・・う・・そ・・」

 明かりの多い駅舎の方へ近寄ったせいで、暗い所にいるオレからは二人の横向きの影しか見えないけど・・・少し上向いた女の人へ伸びた手が、頬の辺りで止まる。身を屈めたマスターの顔と女の人の顔が近付いて、二つの影が、触れ合う位置で動きを止めた。

 なんだろう?地面が溶けちゃったみたいに、グラグラ世界が揺れてる。

 でも実際にはそんなことなくて・・・ちゃんと地面はそこにあって。オレは自分でも意識しないうちに、来た道を全力で走り出していた。


                        


その夜。オレは起動して初めて、マスターに触れられるのを拒んだ。
 ううん、拒んだ訳じゃないけど・・・ベッドに入ってキスされた時、駅で見た光景がいきなり目の前に出てきて、身体が強張っちゃったから。

「・・・どうした?今日はあんまり気が乗らないか?」

 驚いたような表情を浮かべた後、心配そうにオレの顔を覗き込むマスターに、必死に首を振る。

 マスターは、あれからしばらくして帰ってきた。いつもと比べたら、1時間近く遅い時間。

『昔の知り合いと会って、ちょっと話し込んだもんだから。連絡もしないで遅くなって、ゴメンな』

 そう言って、いつもと同じに優しく抱き締めてオレの頭を撫でてくれた後も、別に普段と何も変わりは無かった。ただ、いつもよりもっと優しいような気がしたけど。

「そんなことっ!あの、今日、マスターが電話くれてから、なかなか帰ってこなかったから・・・」
「ああ、そうか。・・・心配させたよな。本当、ゴメン」
「いえ、その・・えと・・」

 それもあるけど、本当のことを・・・オレが駅前まで行ってマスターを見たってことを、ちゃんと言わなくちゃいけないのに。
 でも、本当はもう思い出したくもない。言わなくていい?だって、もしこれを黙っていたって、嘘をついた訳じゃないんだから・・・

「じゃ、今日は大人しく寝るとするか。でもこのくらいは良いだろ?」

 グルグルとそんなことを考えていると、わざと明るく言ってマスターがオレを腕に抱き込む。今度はビクッてならなくて、いつも感じる温かさが気持ち良くて身体の力が抜けた。
 せっかくマスターと触れ合えるのに、どうしてオレ、あんなふうになっちゃったんだろう。

「・・・ごめんなさい、マスター。あの、やっぱり、して下さい」
「バーカ、無理しなくていいって。こういうのはお互いがしたいって時にする事なんだから、そんなに気にすんな」

 まるで慰めるように髪を撫でてくれる大きな手に、オレはもう一度だけ、二つの意味で『ごめんなさい』と呟いて目を閉じた。

**************


という訳で、今回は「マスターが浮気!?」編です。(そんな、身も蓋もない言い方・・・)
ベタが好きな作者なので大変なベタ展開ですが、まぁお気になさらず!

続き

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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
ベタな展開と妄想が大好きです!
かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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