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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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こんばんは。

庭の金木犀が咲き始めました。花の中でこの匂いが一番好きです。ああ、秋だなぁ・・・
という訳で、(小さくてよく分かりませんがww)バナーを秋仕様に変更しました。我が家の金木犀です。

そして今日のタイトル、今見たら何か紛らわしいですね。「マ〇ターカード」じゃないよww

小説は続き~からどうぞ。

************

《マスターとカード》


 「マスター、これ何ですか?」

 そう言ってカイトが差し出したのは、掌に乗るほどの小さな箱。プラスチックのそれは多少傷が付いていたが、取り出した中身は意外に傷みが無かった。

「お、懐かしいな。どこで見つけてきたんだ、それ」
「和室の押し入れの隅に落ちてました。何に使うんですか?」
「トランプって言って、まぁ、おもちゃだな。これでゲームしたりするんだよ。試しにババ抜きでもしてみるか?」
「ばばぬき?」

 首を傾げて俺の手元を眺めるカイトに、ルールを簡単に説明してからカードの半分を渡す。二人でババ抜きっつーのも微妙だが、まぁ初心者には分かりやすくて丁度良いだろ。

「えと、最後にジョーカーが残ったら、負けなんですよね」
「ああ。二人だからすぐ終わるだろうけど・・・せっかくだから、何か賭けるか。負けた方が、勝った方の願いを訊くとか」
「お願い?勝負なんかしなくてもオレ、マスターのお願いならどんなことでもしますよ?」
「いや、そんな大それた事じゃなくて。そうだな・・・俺が勝ったら、今日中にカイトからキス
10回?」
「ふぇ
!?

 途端に真っ赤になる顔につい笑ってしまうと、青い目が恨めしげに俺を見上げながら

「じゃ、じゃあ、オレが勝ったら“あの歌”、1回でいいから歌ってください!」
「歌?・・・アレか
!?

 実は、以前カイトに教えてくれと言われて断った歌がある。
 具体的にどれとは言わないが、基本カイトに甘い俺が、その願いを叶えてやれなかったくらいの歌、という事だけ分かってくれたらいい。いや、別に歌自体は良いと思うんだけど、あれを恋人の前で真剣に、しかも(教える為だが)何度も歌うなんて俺には出来ない。羞恥プレイを通り越して、軽く拷問だ。

「・・・分かった。俺も本気でやるから、カイトも遠慮なんかするなよ」
「はいっ!」

 遊びの筈がやけに緊迫感のある空気の中で、俺とカイトは数枚のカードを相手に差し出した。

                     


「・・・終わりそうで終わらないな」
「うー、えーと・・・これ!」

 何度か迷うように左右した青い爪先が、俺の手から引いたのはジョーカー。これで残りのカードは俺が
1枚、カイトが2枚だ。引いたカードを確認した瞬間、形の良い眉が分かりやすくハの字に下がる。

「残念だったな。さて、これで俺が勝てば、後はカイトからのキスが待ってる訳か」

 どちらが今引いた方か俺に分からないようにする為、後ろ手でカードを組み直しているカイトを見ながら自分の唇を指して言ってやると、すっかりそれを忘れていたのか、はたとその動作が止まった。

「ぁ・・・そう、でした」

 頬を赤く染め、小さな声で呟きながらカードを差し出す。
 さっき見た通りこいつは割と思った事が顔に出るので、引く時の表情でどちらがジョーカーかはすぐ分かるだろうと思ったんだが・・・カードのどちらに手を出しても、カイトは困ったような、迷うような表情を浮かべた。
 これは予想外だ。どれでも同じ表情という意味では、これもある意味ポーカーフェイスじゃないか?

「・・・マスター?」

 今まで割とサクサク引いていた事もあり、迷っている俺の顔を見上げてカイトが不思議そうに首を傾げた。ええい、こっちか
!?

「・・・あ」
「じゃ、次はオレの番ですよ」
「ちょ、ちょっと待て」

 舞い戻ってきたピエロに、冷や汗が背中を伝う。さっきまでは確実に勝てると思っていたんだが、これはマズイ・・・

「あ、やったぁ!」
「げっ!」

 結局、手元に最後まで残ってしまったカードに、つい呻き声を上げてしまった。

「マスター、オレ勝ちました!あの歌、歌ってくださいね」
「ぅあー・・・分かったよ。っつか何でカード、どっち引こうとしても困ってたんだ?」

 あれが無ければ、勝てたかもしれないのに。
 往生際悪くそんな事を訊くと、嬉しそうに笑っていたカイトは急に視線を逸らし、恥ずかしげに俯いて

「えと・・・負けたら、オレからキス
10回って言ってましたよね?だから、勝ったら歌ってもらえるけど、もし負けても・・・自分からするのはちょっと恥ずかしいけど、マスターといっぱいキスできるんだなぁって。どっちも嬉しいから、勝つのと負けるのとどっちがいいのか迷っちゃったんです」

 小さな声でボソボソとそんな事を言って、青い目で見上げてきた。・・・あー、可愛いなぁ、もう!
 堪らなくなって、赤く染まった温かい頬に手を滑らせ口づける。最近ようやく慣れてきたのか、ちょっと唇を舐めれば素直に開く口にキスを深めると、薄い舌も水音を立ててそれに応えた。

「・・・ふぁ・・マスターとキスするの、やっぱり好き」

 濡れた唇を繋ぐように伸びた銀糸を舐め取ってやれば、ふにゃりと笑って呟く甘い声。

「別に、好きな時にしていいんだぞ?」
「だって・・・いつもしたいから、いつしていいのか分かんないんです」
「・・・カイトッ!」

 これはもう、する事は一つしかない!薄い肩に手を置いて、そのままソファに押し倒そうとすると

「キスも好きだけど・・・今はマスターの歌、聴きたいです」
「・・・歌うから、準備しよう。ただし、本当に
1回で勘弁しろよ?」
「はいっ!」

 ちっ、誤魔化せなかったか。

 元気な返事で甘い雰囲気を一気に吹き飛ばし、威勢良く立ち上がったカイトが足取りも軽く
2階へと向かうのを見送りながら、俺は一人残されたソファの上で、これからの事を考えて大きな溜息を吐いた。

***********

マスターに「とろけるプ〇ン♪」な某歌を歌わせたくて作った話なのに、歌うところまで行かなかったww
という訳で、次回はマスター歌う編です(笑)
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08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
ベタな展開と妄想が大好きです!
かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・

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