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こんばんは。
もう8月ですね。早いっ!なんか夏らしくない涼しい日ばかりですが・・・さすがに夏コミの頃には暑いんだろうなぁ。まぁ、雨降るよりはよっぽどマシなんですけどね。
(かつて2回ほど、大雨のコミケに遭遇しましたが・・・あれは辛い!)
さて、今日はミクとカイトの話です。っていうか、思いっきり秋の話ですが(笑)
小説は続き~からどうぞ。
もう8月ですね。早いっ!なんか夏らしくない涼しい日ばかりですが・・・さすがに夏コミの頃には暑いんだろうなぁ。まぁ、雨降るよりはよっぽどマシなんですけどね。
(かつて2回ほど、大雨のコミケに遭遇しましたが・・・あれは辛い!)
さて、今日はミクとカイトの話です。っていうか、思いっきり秋の話ですが(笑)
小説は続き~からどうぞ。
************
《ミクとカイトと“道具”の意味・上》
「良い匂いだね、お兄ちゃん」
「そうだねぇ」
コトコトと小さな音を立てるお鍋の中で、甘酸っぱい匂いをキッチン中に漂わせるのはリンゴ。マスターがお仕事先でたくさんもらったから、お兄ちゃん家におすそ分けに来たんだ。
『それ砂糖で煮て、バニラアイス添えて食うと美味いぞ』
『すぐ作ります!』
私が渡した、つやつや光る真っ赤なリンゴが入った袋を見つめていたお兄ちゃんが、頭上から掛かった言葉にパッと顔を上げて、力いっぱい答えたのがおかしかった。アイス、大好きだもんね。
そのアドバイス(?)をしたコッカさんはマスターとお部屋で、前に私とお兄ちゃんでデュエットした曲の手直しをしてる。マスターが今度、動画に上げるんだって。
「ミク、包丁使うのずいぶん上手になったよ」
「本当?えへへ、いっぱい練習したもん」
「頑張ったね」
「うんっ!」
お兄ちゃんから料理を習うようになってずいぶん経つけど、最近は材料を包丁で剥いても、手を切ったり、食べるところが半分になったりしなくなったんだよ。すごいでしょ?
でもやっぱり最初は、本当に下手だったんだよね・・・。
あ
「痛っ!」
私がまだ、お兄ちゃんに料理を習い始めたばかりの頃。
指先に走った痛みに思わず声を上げると、コンロの前にいたお兄ちゃんが慌てて寄ってくる。
「ミク、大丈夫!?」
「あ、うん。ちょっと掠っただけ」
指先に赤い線が入ったから、ほんの少し切っちゃったみたい。傷口から滲んできたのは、人間とは違う成分で出来た疑似血液だけど、舐めるとしょっぱいような味がした。
そんな私の前には、元の半分くらいの大きさになったジャガイモたち。流しに落ちた皮の方が、食べるところたくさんありそう。チリチリ痛い指と、自分の出来なさが情けないのとで泣きたくなってたら
「これ使うと良いよ。皮むきのために作られてるんだし」
差し出されたのは、ピーラーっていう野菜用の皮むき器。
でも、それを出してくれたお兄ちゃんは、何でも包丁で簡単に剥くの。皮はリボンみたいに伸びていたし、お芋も全然ガタガタしてない。確かにお兄ちゃんには家事機能が搭載されているけど、私だって出来ない事じゃないはずなのに。
「・・・私も、お兄ちゃんみたいに包丁でキレイに剥きたい」
テレビドラマの“お嫁さん”は、お料理してる時こんなの使ってないもん。
そう思ったら、せっかくお兄ちゃんが出してくれたそれをなかなか受け取れなくて。俯いて涙をこらえていると、頭に軽く手を乗せられて、ゆっくり撫でられた。
「ねぇ、ミク。道具って、誰かに使ってもらうためにあるんでしょ?オレの家事機能も・・・多分、オレを発注した人が家事を必要とする人だったから、つけたんだろうし」
「発注した、人?お兄ちゃんのマスターが、付けたんじゃないの?」
いつも、“マスターこれ好きなんだ”なんて嬉しそうに言いながらお料理してるから、てっきりお兄ちゃんのマスターが、家事機能を付けたんだと思ったのに。
っていうか、今の言い方おかしくない?それじゃあ、まるで・・・
「うん。オレね、本当はマスターじゃない人に買われる予定だったんだって。・・・マスター、お料理も洗濯も掃除も、全部できるもん」
「なに・・・それ。だってボーカロイドは、受注生産しかしてないでしょ?」
声質、外見、性別までの全てを購入者の希望通りに出来るのが、私たちボーカロイドの売りの一つ。
マスターみたいに、お金が無くてデフォルトからあまり変更できないって事もあるけど、それでも私が話す時の声の高さも、他の〈初音ミク〉より少し短い髪も、公式より一つ上に設定されている年齢も、全部マスターが望んで決めてくれたものだもの。
「発注した人は、オレを買う前に亡くなったって。マスターは、行き場がなくて電器屋さんに展示されてたオレを、買ってくれただけなんだ。だってマスター音符も読めないし、きっとボーカロイドなんて、全然興味なかったと思うよ」
「そんな・・・」
たとえ双子でも決して“同じ”ではありえない人間に、この気持ちは分からないかもしれない。
意図的に“作成された”私たちは、だからこそ自分がマスターに“望まれた”っていう事実が大切なの。もし全てが公式設定と同じだって、その設定をマスターが望んでくれたのなら“それ”が私たちの自信になる。
でもそれが・・・“自分”という存在が、望まれて出来たものじゃないって。マスターのために全てを創られるボーカロイドにとって、どんなに怖い事だろう。
***********
話す声(歌う声は調整次第でいくらでも変えられる)の高さや性格の設定、多少の年齢変更(外見に大きい変化が出るようなものは別)は、基本料金に入っているので特別料金になりません。
お金が無かったタヌキん家のミクは、デフォに近い外見になっています。
続き
「良い匂いだね、お兄ちゃん」
「そうだねぇ」
コトコトと小さな音を立てるお鍋の中で、甘酸っぱい匂いをキッチン中に漂わせるのはリンゴ。マスターがお仕事先でたくさんもらったから、お兄ちゃん家におすそ分けに来たんだ。
『それ砂糖で煮て、バニラアイス添えて食うと美味いぞ』
『すぐ作ります!』
私が渡した、つやつや光る真っ赤なリンゴが入った袋を見つめていたお兄ちゃんが、頭上から掛かった言葉にパッと顔を上げて、力いっぱい答えたのがおかしかった。アイス、大好きだもんね。
そのアドバイス(?)をしたコッカさんはマスターとお部屋で、前に私とお兄ちゃんでデュエットした曲の手直しをしてる。マスターが今度、動画に上げるんだって。
「ミク、包丁使うのずいぶん上手になったよ」
「本当?えへへ、いっぱい練習したもん」
「頑張ったね」
「うんっ!」
お兄ちゃんから料理を習うようになってずいぶん経つけど、最近は材料を包丁で剥いても、手を切ったり、食べるところが半分になったりしなくなったんだよ。すごいでしょ?
でもやっぱり最初は、本当に下手だったんだよね・・・。
「痛っ!」
私がまだ、お兄ちゃんに料理を習い始めたばかりの頃。
指先に走った痛みに思わず声を上げると、コンロの前にいたお兄ちゃんが慌てて寄ってくる。
「ミク、大丈夫!?」
「あ、うん。ちょっと掠っただけ」
指先に赤い線が入ったから、ほんの少し切っちゃったみたい。傷口から滲んできたのは、人間とは違う成分で出来た疑似血液だけど、舐めるとしょっぱいような味がした。
そんな私の前には、元の半分くらいの大きさになったジャガイモたち。流しに落ちた皮の方が、食べるところたくさんありそう。チリチリ痛い指と、自分の出来なさが情けないのとで泣きたくなってたら
「これ使うと良いよ。皮むきのために作られてるんだし」
差し出されたのは、ピーラーっていう野菜用の皮むき器。
でも、それを出してくれたお兄ちゃんは、何でも包丁で簡単に剥くの。皮はリボンみたいに伸びていたし、お芋も全然ガタガタしてない。確かにお兄ちゃんには家事機能が搭載されているけど、私だって出来ない事じゃないはずなのに。
「・・・私も、お兄ちゃんみたいに包丁でキレイに剥きたい」
テレビドラマの“お嫁さん”は、お料理してる時こんなの使ってないもん。
そう思ったら、せっかくお兄ちゃんが出してくれたそれをなかなか受け取れなくて。俯いて涙をこらえていると、頭に軽く手を乗せられて、ゆっくり撫でられた。
「ねぇ、ミク。道具って、誰かに使ってもらうためにあるんでしょ?オレの家事機能も・・・多分、オレを発注した人が家事を必要とする人だったから、つけたんだろうし」
「発注した、人?お兄ちゃんのマスターが、付けたんじゃないの?」
いつも、“マスターこれ好きなんだ”なんて嬉しそうに言いながらお料理してるから、てっきりお兄ちゃんのマスターが、家事機能を付けたんだと思ったのに。
っていうか、今の言い方おかしくない?それじゃあ、まるで・・・
「うん。オレね、本当はマスターじゃない人に買われる予定だったんだって。・・・マスター、お料理も洗濯も掃除も、全部できるもん」
「なに・・・それ。だってボーカロイドは、受注生産しかしてないでしょ?」
声質、外見、性別までの全てを購入者の希望通りに出来るのが、私たちボーカロイドの売りの一つ。
マスターみたいに、お金が無くてデフォルトからあまり変更できないって事もあるけど、それでも私が話す時の声の高さも、他の〈初音ミク〉より少し短い髪も、公式より一つ上に設定されている年齢も、全部マスターが望んで決めてくれたものだもの。
「発注した人は、オレを買う前に亡くなったって。マスターは、行き場がなくて電器屋さんに展示されてたオレを、買ってくれただけなんだ。だってマスター音符も読めないし、きっとボーカロイドなんて、全然興味なかったと思うよ」
「そんな・・・」
たとえ双子でも決して“同じ”ではありえない人間に、この気持ちは分からないかもしれない。
意図的に“作成された”私たちは、だからこそ自分がマスターに“望まれた”っていう事実が大切なの。もし全てが公式設定と同じだって、その設定をマスターが望んでくれたのなら“それ”が私たちの自信になる。
でもそれが・・・“自分”という存在が、望まれて出来たものじゃないって。マスターのために全てを創られるボーカロイドにとって、どんなに怖い事だろう。
***********
話す声(歌う声は調整次第でいくらでも変えられる)の高さや性格の設定、多少の年齢変更(外見に大きい変化が出るようなものは別)は、基本料金に入っているので特別料金になりません。
お金が無かったタヌキん家のミクは、デフォに近い外見になっています。
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プロフィール
HN:
南浪(ななみ)
HP:
性別:
女性
職業:
処理能力の低い事務員
趣味:
通販・ニコ動巡り
自己紹介:
08夏からボカロ家族に夢中になり、遂にカイトにやられて読み専から書き手に。
ベタな展開と妄想が大好きです!
かなり根深い腐女子(貴腐人?)なので、色々すみません・・・
*メルアドはこちら*
〈nanami1103☆hotmail.co.jp〉
☆→@にして下さい。
メールで頂いたものは、メールでお返事します。
物申したいけど返事がブログに載るのは・・・という時は、こちらにご連絡を。
あ、勿論普通の感想をこちらに送って頂いても大丈夫ですよv
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