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「アイス大好きな歌う青い兄さん」にやられた可哀想な人のブログです。
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《マスターとカイトと高級嗜好品》


 今日はいつもと違うスーパーに行ったら、ハーゲンダッツの割引がやっていたので買って来てみた。うちのカイトは言わないが、動画サイトでよく強請ってるのを見るので、どんなもんかと思ったんだ。

『いただきます』 

 夕飯後。俺が帰ってからアイスが気になって、ずっとそわそわしていたカイトと
2度目の挨拶を交わして、やたら丈夫な蓋を開ける。あ、中蓋までついてやがる。本当、アイスの癖に小生意気な。
 
薄いビニールの中蓋を剥がすと、その名の通り緑色の中身を付属のプラスチックスプーンで一口掬い

お、確かに美味い。そっちどう・・・ん?」

 
視線を上げると、冷たいものを食べてる筈なのに頬を仄赤く染めた顔。
 
心なし潤んだ青い目がぼんやりと宙を見つめ、半開きの唇から小さく覗いた舌が、白いスプーンを名残惜しそうに舐めていて・・・・何だこれ。凄く、エロい。

「おーい、カイトー?」

 
手を伸ばしてその赤い頬を軽く指で突くと、やっと焦点の合った青い目がこっちを見るが、さっきの声は届いていなかったようだ。

「それ、そんな美味かったのか?」
「なんか・・・すごかったです。口に入れたら思考が途切れて、一瞬ふわーってなりました」
「アイスで意識飛ばすってお前・・・それ、大丈夫なのか?」
「何がですか?」
「・・・いや、まぁ良いんだけど」

 
俺の返事に首を傾げたカイトは、それでもこれ以上言わないと分かったのか、再びカップにスプーンを差し入れてそっと口に運ぶ。そして

「あ、この、ふわっとするの・・・マスターとキスした時と、おんなじ感じ」

 
恍惚とした表情を浮かべたまま、零された小さな呟き。

「・・・カイト。それ、味見させろ」

 
テーブル越しに薄く開いた唇を塞ぐと、柔らかい舌は冷たく甘いミルクの味がした。



***********************

《カイトと酔っ払い猫・おまけ》


「あたま、いてぇ・・・」

 気がついたら、カイトの膝枕で朝を迎えていた。っつか昨夜、家に着いてからの記憶が無い・・・。

 昨夜は地区の事務職員忘年会だったんだが、綿貫が調子に乗って俺に色んな酒を飲ませるから、こんな事になったんだ。散々飲んだ後でウォッカのストレートとか無いだろ!?送ってくれたのは、まぁ人として当然の行為。絶対に感謝なんてしてやるもんか。

「大丈夫ですか?マスター。お茶、淹れてきましたけど・・・」
「ありがと。・・・あー、痛ぇ」

 回る視界と響く頭痛に眉を顰めながらそっと身を起こし、カイトに渡された茶をゆっくり啜る。頼んで濃く淹れて貰った緑茶の苦味が身体中に染み渡って、少し気分が良くなったような気がした。

「あの、今日はゆっくりしてて下さい。オレも、なるべく静かにしてますから」
「ごめんなー。昨夜もなんか大変だったろ?全然覚えてねぇんだけど、変な事しなかったか?俺」

 12月に入ってから連日の飲み会で、きっと寂しい思いもさせただろう。昨日でそれも終わりだったというのにこの体たらくで、情けなさに言葉も無い。
 心配そうな顔をするカイトの頭を撫でながら訊くと、何故か微妙な・・・本当に微妙な表情を浮かべ

「マスターって、お酒に強いんですよね?昨日みたいなこと、良くあるんですか?」
「いや、記憶が無いとか、滅多にないし。っつか昨日だって、家に着くまでの事は覚えてるぞ?」
「それまでは、いつものマスターでしたか?」
「いつものって・・・まぁ、そうじゃないか?」

 酔っ払いの醜態ほど嫌なものは無い、と常々思っている俺は、外ではどれだけ飲んでも殆ど普段と変わらない。基本的に酒に強いのと、後は意地だ。だから、余計に勧められるという悪循環なんだが・・・

「っつか俺、カイトに何か・・・したか?」

 少なくとも膝枕はさせたんだろうが、他に何かとんでもない事をしたんじゃないだろうか・・・
 悪い予感に血の気が引く思いでいると、しかしカイトはさっきまでの表情を一変させて、嬉しそうにニッコリ笑い

「いいえ、オレがさせてもらっただけです。それよりマスター、安静にしてないとダメなんでしょう?」

 空いた湯呑を俺の手から奪い、弾むような足取りで部屋を出て行った。・・・なんだ、あのご機嫌ぶりは。原因が分からないせいか、ちょっと怖いぞ。

 思い出そうとしても頭痛が酷くてどうにもならず、俺は早々に諦めて横になると、微かに耳に入るカイトの鼻歌を聞きながら、目を瞑って回る視界を閉ざした。


*************

《マスターの見る夢》


「んっ・・・ます、た・・・」
「なんだ?カイト・・・って、寝言か」

 青い髪を散らして白い枕に頭を埋める青年型ボーカロイドは、設定年齢に合わない幼い仕草でむにゃむにゃと不明瞭に呟きながら、再び寝息を立て始める。

「寝言多いよなぁ、お前」

 夜中に突然喋り出したりする訳じゃないんだが、俺より先に寝かせたりすると、たまに寝言が聞こえる。大抵は俺を呼んだり、小さな笑い声を零したりする程度なんだが、この間、落ちるまで抱いた後で一人シャワーを浴びて戻ると

『そんな・・したら・・・ダメですぅ・・』

と、やたら甘ったるい声で呟かれた時は、眠るカイトを即座に起こして3ラウンド目を開始しようと思った位だ。実際やって本気で泣いたら可哀想なので、自重したが。

「どんな夢、見てるんだ?」

 そもそも、ボーカロイドは人間のように夢を見るんだろうか?
 俺は割と夢を見るし、それを起きても覚えている方だが、いつも変な夢ばかり見るので(こないだも、玄関にある金魚の水槽を延々と掃除し続ける夢だった。あれ、実際やると凄い大変なんだよ)、休む為に眠った筈が逆に疲れていたり、あまり良い思いをした覚えが無い。・・・一時期は、悪い夢ばかり見ていて不眠症気味になった事もあるし。

「・・・ふふっ・・」

 よほど良い夢でも見ているのか、蕩けるように幸せそうな笑みを浮かべる寝顔。それを壊さないようにそっとベッドに滑り込むと、晒された白い額に軽く口付けてから、俺も幸せな気分で目を閉じた。

 今日は、良い夢が見られそうだ。

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